雪柳

思いつく言葉を並べたら、一つの世界が生まれました。

2017年12月のブログ記事

  • ちいさな窓

    無限に広がる窓に夢中になって 覗き込んでばかりの君の世界は 片手に収まる程度に小さくて脆い でも君はその窓の無限さが曖昧だと気づかずに ただひたすらに覗き込むんだろう その窓を私が壊したならば 君の世界も壊れるだろうか 君の世界も変わるだろうか 君も壊れるだろうか

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  • 思考を放棄する理由

    先生は言う 「人は平等には生きられない」と 先生は言う 「ただ一つ平等に与えられたものは時間だ」と 先生は言う 「だから時間は大切にしなさい」と 問う 「時間という概念は人間が作り出した妄想ではありませんか?」と 問う 「あてがわれた数字は実は暗号ではないのですか?」と 問う 「そもそも平等である... 続きをみる

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  • 私はクレヨン

    例えるなら赤に 例えるなら青に 例えるなら黄に 私はなりたいから そうすれば紫に そうすれば緑に そうすれば朱に 変われるだろうから だから私は黒になりたい

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  • 隣の世界

    「辛いかな 」「怖いだろ」 影より側で囁く小人 笑う人世の悲しき灯 永久の英知は腐り落ち かの代弁は聞きもせず 赤い雛罌粟一つ散り 踏みしめた足は薔薇色に 痛み隠した胸の戸は 刺しても刺しても蠢いた 「あれを見よ」「何だろう」 見えるものが見えない世界 人と自分の違う世界 違う互いに違うから この... 続きをみる

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